ゴルフ場跡地を森に還す。テレビドラマ「北の国から」の脚本家・倉本聰が興した“富良野自然塾”とは?
今回取材したのは、「五感で自然を感じる」をテーマに森林の再生活動や環境教育などに取り組む、富良野自然塾のインストラクター 中島 吾郎(なかじま ごろう)さん。
ふるさと納税返礼品には、キャンプやサウナで使える白樺のヴィヒタ・トーチ・ガンビ3点セットなどを出品されており、12月には植樹代行券を新たに出品。一体どんな返礼品なのか? 富良野自然塾とはどんな活動を行っているのか?に迫りました。
中島さんに密着したYouTube動画では、大企業に勤め順風満帆に暮らしていた彼が、尊敬する人物 倉本聰をきっかけに富良野市に移住した経緯などをお話しされています。ぜひあわせてご覧ください。
中島さんの密着動画はこちら
1.合言葉は、「富良野に来たら木を植えよう」
ー富良野自然塾とはどんな団体なのでしょうか?
「NPO法人富良野自然塾は、テレビドラマ『北の国から』の脚本家・倉本聰が『森と人の生きる力を取り戻したい』という思いからスタートさせたものです。ゴルフ場跡地を元の森に還す自然返還事業と、そのフィールドを使った環境教育事業を2005年から行っています。」
ー自然返還事業では具体的にどんなことを行っているのですか?
「主な活動は森づくり、木を植えることです。これまでに8万本以上の植樹が行われ、膨大な歳月をかけて蘇りつつある森を見ると、身をもって自然の偉大さを実感します。
ここでひとつ質問です。人間が生きるために必要なものとは何だと思いますか?
食べ物やお金も必要ですが、酸素がなければ人間は3分も生きることができませんよね?そしてその酸素を作っているのは森の木の葉っぱ。だから我々が森づくりに携わるのは自らの命のため、さらには、次の世代の命のためなんです。」
ー森づくりは自分が生きることに直接つながるということなんですね。
それでは環境教育事業の内容も教えてください。
「五感を使って地球環境を楽しく感じることができるプログラムを提供しています。
毎年3,000人以上の方にご参加いただいており、修学旅行や宿泊研修カリキュラムなど、子ども達の学びの場として多くの児童・学生団体を受け入れてきました。
ここ数年は社会人グループの研修として活用いただくケースが増えています。持続可能な社会や脱炭素社会に向け、企業や個人の考え方が大きく変化していることを実感します。
豊かな自然に囲まれる富良野市は、地球環境を学べる絶好の舞台です。知って、見て、触れて、肌で感じながら地球環境について学んでいただきたいです。」
ー富良野自然塾が考える、地球と人の関係性とはどのようなものなのでしょうか?
「富良野自然塾では、地球は子孫から借りているものというネイティブアメリカンの考えを大切にしています。過去から受け継ぎ未来へ残すものではなく、未来から一時的に借りているんです。借りたものを汚して返そうなんて思わないですよね。だから地球も同じように、今よりもっと綺麗にして子孫へ返す。
この考えに共感して、日々の行動を見つめ直す人が一人でも増えたら本望ですし、我々のような活動をしてみたいと思ってくれる人がいたら、さらに嬉しいですね。」
2.遠くにいても、富良野の自然を思ってほしい
ー新たに出品された植樹代行券の内容を教えてください。
「返礼品をお申し込みいただくと、我々富良野自然塾スタッフが富良野の地に木を植えます。遠方にお住まいの方や、まだ外出を控えている方も多いと思いますので、我々が植樹を代行するという内容です。
さらに植樹の証として植樹地点の座標を記した証明書を発行します。植樹日や、証明書に記す名入れは指定可能ですので、お誕生・入学・入社・ご結婚などの記念としてのご利用もおすすめです。毎年記念日に、富良野の地に思いを馳せるのもいいかもしれません。
木の成長を直接ご覧になりたい方は、お越しになる日を事前にご連絡いただければご案内が可能です。ただ、植樹した木がすべて大きく育つとは限りません。ですが途中で倒れてしまった木も、別のかたちで森の生き物たちの役に立ちます。
また、証明書はメールでのデータ送付(PDF・JPG)を推奨しています。環境になるべく負荷をかけたくないという思いから、証明書の配送にかかるCO2排出を抑えるためです。ご賛同いただける方は、ぜひデータ送付をお申し付けください。」
※植樹日の指定は植樹可能シーズンの4月~11月のみ可